40歳以上でも合格可能!物作り系の外資系企業に転職する為に必要な5つの手順

ものづくりエンジニアが外資系企業へ転職する為にしなければいけない5つの手順を、実体験を元に解説していきます。必要なTOEICの得点、活用すべきサイトやエージェント、面接までの道のりと面接に対する準備、質疑内容に関して、出来るだけ分かりやすく解説していきたいと思います。

対象は私が経験したモノづくり企業に関しての内容になります。面接の方法は各企業異なると思いますし、IT企業やその他の企業では異なると思いますので、ご参考までにという事でよろしくお願いいたします。

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手順1:英語の勉強

外資系企業ですので、ほとんどの場合英語は必須です。ただし、ものづくりの外資系企業の場合、特にエンジニアはそこまで高い英語力は求められない場合が多いです。ご安心ください。

理由は次の通り。

  • 日本支社の主な役割は、日本の顧客との良好なビジネス関係を構築する事。つまり顧客は日本人です。対外的に折衝等をする時は日本語となる場合が多い。
  • 海外エンジニアと連携してものづくりをする場合が多いが、あくまで社内なので、文法が間違っていても、つたない英語であっても、伝われば良い。

では英語力は必要ないのか?というと当然そういう訳ではありません。

社内は英語を扱う事を必要とされるため、最低限の英語力は必要ですし、勉強は必要です。しかしながら、TOEICの得点というより、採用のプロセスにおいては、コミュニケーション能力(英会話力)の方が問われる場合が多いと思います。

会社、役割にもよると思いますが、実体験として、TOEIC700点そこそこでも、マネージャクラスで採用してもらいました。その代り、後半で記載しますが、英語の面接、その中で実施されるプレゼンを英語で実施し、質疑応答に耐えられるくらいの英会話力が必要となります。

これから外資系ものづくり企業への転職を考えられている方、英語の勉強としては、TOEICの得点を追い求めるよりも、実際の仕事でつかえるような英語力を身に着けて行かれる事が、採用に向けては早道かと思います。

もちろんTOEICの得点は高ければ高い方が有利なので、高いに越したことはありません。TOEICの勉強に注力しすぎて、英会話が出来ない状態になってしまうと、本末転倒になってしまいますので、TOEICも重要ですが、会話力の方が採用においては重要であるという事が、ここでの言いたい事となります。

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手順2:LinkedInへの登録

御存知かもしれませんが、LinkedInに関して少しご紹介します。

LinkedIn(リンクトイン)はアメリカ発のビジネスシーンに特化しているSNSの1つです。開発されたのは2002年、正式リリースは2003年。誕生してからすでに10年以上が経過しています。2016年には、マイクロソフト社に260億ドルで買収されています。ユーザー数は2020年現在、全世界で6億人を突破、さらに増加していくことが予想されます。

このSNSを用いてどのように採用活動をするかというと、ビジネスへの利用に絞っているという特性から、LinkedIn(リンクトイン)には企業向けの機能が用意されていますし、転職活動に用いる為の機能が備えられています。後者の代表的な機能は下記となります。

  1. 求人を探す機能がある為、そこから応募が可能。
  2. 設定で転職希望の欄にチェックをつけておけば、おすすめの求人がメールで通知される。
  3. 企業や転職エージェントからのスカウトメールを受け、応募する。

この中で、3に関してがLinkedInを活用し転職活動をするメリットとなります。この後に説明するビズリーチ同様、各エージェント、または企業から直接オファーを受ける機会をここで受ける事になります。

その為にすべきこととして、

自己紹介欄をしっかり埋めましょう。通常のSNSとは異なり、ここでしっかりと経歴を記載する事が、オファーへの早道となります。履歴書を書くかのようにしっかりと経歴を書き、自分の能力と達成した内容をふんだんに記載する事をお勧め致します。本記事の目的である、外資系企業を希望している場合は、必ず英語の記載も入れておきましょう。

英語で経歴を記載する事で、外資系に強いエージェントからオファーが届くようになりますし、日本人だけでなく、外国人のエージェントからも声をかけられやすくなります。

採用担当者は、ここに記載されている単語を検索し声をかけてきますので、検索に引っかかるように出来るだけ自分の経歴、強みを多く入れる事がオファーの近道になると思います。

繰り返しになりますが、

ポイントは、出来るだけ多くのエージェントの検索に引っかかり、見つけてもらい、声をかけてもらう事。その為にしっかりと自己紹介の中身を記載し、日本語だけでなく、英語でも記載する事。

私はすべて英語で記載した関係で、オファーのほとんどが外国人のエージェントからでした。その中にはGAFAMの求人を持っている方もいましたし、microsoft社から直接オファーを受け取る事もありました。また英語で記載する事で、この後に説明するビズリーチとオファーのすみわけをする事が出来る為、オファーの幅を広げる事も出来ます。

ただし注意点として、すべての情報をオープンにしてしまうと、個人情報流出懸念もある為、採用担当者ではないと見れない部分と、誰でも見れる部分を分けて記載する事が出来ますので、誰でも見れる部分には最低限の内容、採用担当者が見れる部分にしっかりと経歴を書く。と使い分けた方が良いかと思います。

届くオファーの種類は下記のような感じとなります。

  1. 企業人事からの直接のオファー
  2. 転職斡旋会社から、転職先会社名を指定したオファー
  3. 転職斡旋会社から、話をさせてほしい。と言っくるだけのオファー
  4. 転職斡旋会社から、サイトに登録してほしいと言ってくるだけのオファー

1はすぐに面接に行く確率が高いです。理由はLinkedInの自己PRが履歴書の代わりになっており、書類選考にパスしたという事を意味する場合が多い為です。または本番の面接の前のカジュアル面談が行われる場合もあり、そこで経歴を詳しく聞いた上で面接に移る事もあります。いずれにしても確率は高めです。

2は興味があれば、話を聞く、興味が無ければ無視でも良いかと思います。こちらのオファーは非常に分かりやすいので会社名を見て、話しをする、しないを判断で良いかと思います。

3の場合が最も多く、募集している会社名を言わず、一度会話をしたいと言ってくるオファーです。このオファーには、本当に極秘の優良案件もあれば、そうでないものもある為、あえてはじめは言わず、つながりだけ持ちたいというパターンの2パターンがあります。一度話をして、興味あれば継続、興味なければ、こういった案件があれば持って来てほしいと希望を説明し、次回以降を期待する事になると思います。

4は登録しても良いし、しなくても良いと思います。

上記のオファーでビズリーチと異なるのは「3」のパターンです。ビズリーチは基本会社を限定しオファーしてくるのに対し、LinkedInの場合は、会社名を言わず、話を聞きたい。と言ってくるパターンが多く、それをうまく活用します。(ビズリーチでも同様のパターンは少ないですがあります。)

転職エージェントは企業情報に詳しい為、例えば自分が希望している企業がある場合、その企業情報を入手する為、1つのエージェントだけではなく、複数のエージェントと同じ話をする。という方法です。オファーはかなりの数が来るため、話をするだけして、それぞれのエージェントから欲しい情報を入手、その後、信頼のおけるエージェントのオファーのみを受ける。という事をする事で、様々な会社の情報を入手できますし、複数のエージェントと会話する事で、嘘を見破る事も出来ますので、(例えば年収事情、表では言えない、景気動向等)この使い方が非常にLinkedIn特有でかつ便利な使い方だと思っています。

ちにまにLinkedInに登録すると、様々なエージェントからつながり申請が届きますが、中にはフェイク(エージェントではなく、情報をとるだけ)も残念ながらありますので、会社名を見て、実存する会社、信頼がおける会社の場合のみに申請の許可をするようにした方が良いと思います。

手順3:ビズリーチへの登録

ビズリーチに関しては下記の記事で詳細記載しましたので、よろしければご覧いただければと思います。

->ビズリーチの活用とリクルートエージェントとの比較。年収を上げる方法と、オファーの実例紹介

手順4:履歴書(日本語、英語、職務経歴書作成)の作成

本手順も基本的には通常の転職同様ですが、外資系企業を受ける場合は英語の履歴書(resume)が必須となりますので、その準備をしておきます。フォーマットはエージェントからもらう。または、エージェントのWebサイトからダウンロードできると思いますのでそこからダウンロードして入手頂ければと思います。また、基本的な書き方もWebで検索して頂ければ出てくると思いますので、ここでは、ものづくりエンジニアが外資系企業を受ける時に何を履歴書に書けば良いか、という内容に特化して書きたいと思います。

書き方でいうと、DODAのサイトなんか、分かりやすいと思います。

それでは解説します。

英語の履歴書は日本の履歴書と違い、実施した内容を淡々と記載するのではなく、自身が達成した内容をアウトプットベースで記載します。エンジニアからみたら具体的に数値化出来るアウトプットが少ないと思われるかもしれませんが、アウトプットを定量的に表すには数値は必要ですので、アウトプットを出来るだけ数値化、具体化してしていきます。また、日本の職務経歴書のように、年表式に実施した順ではなく、アピールしたい順に記載するのが良いと思います。自分の一番の強み、アピール出来る事から記載していきます。

例えば

  • **の開発プロジェクトマネージャ経験**年
  • **の開発プロジェクトにおいて、**名のチームマネジメントを実施
  • **モデルのコストダウン**%を達成。
  • **の開発経験**年
  • **を用いて開発効率化を実施し、開発期間を**%短縮

といった具合に、何をどの位という事が分かるように記載します、また、これは日本語でも同じですが、スキルは出来るだけ詳しく、かつ経験年数を記載した方が良いです。例えば、

✖:プログラム経験

〇:C言語を用いた、デジカメのFW設計経験5年

といった感じですね。最後に、もし会社で表彰をされた事がある場合は、それは必ず記載しますし、資格やTOEICの点数は必ず記載します。これは日本と同じです。

**の開発において、社長賞を獲得

といった感じです。

必要なスキルは募集職種によりそれぞれですが、プロジェクトマネージャに求められる要求は下記にまとめてありますので、ご参考までにリンクを張っておきたいと思います。

【募集要項実例】プロジェクトマネージャに絶対必要なスキル教えます。

手順5:面接の実施(プレゼンの実施)と実際に聞かれた内容

書類選考が通ればいよいよ面接になります。会社によっても異なるかもしれませんが、私が受けた外資系ものづくり企業で日本企業でよく実施されるSPI試験に当たるものはありませんでした。

面接は2回。それぞれの内容を説明していきたいと思います

【1次面接】

■面接官:人事担当、部署責任者、マネージャクラス1~2名(会社のより異なるので参考までに)

■内容:一般的な日本の面接と質問内容はほとんど同じですが、キャリア形成を自分で考えるというのが外資の特徴でもあるので、会社に入った後に、何をしたいのか?その内容と、志望動機、退職理由、過去の経験に一貫性を持たせた回答が必要ですし、そこに矛盾が無いかどうかを各質問の裏で確認されていたと感じました。つまり、

過去の経験⇒現在の業務と実績⇒退職理由⇒志望動機⇒将来やりたい事

と、上のそれぞれのブロックを個別に聞かれますが、回答が一貫していないと(過去⇒現在⇒未来と繋がっていないと)いろいろ突っ込まれて、ボロが出てくると思いますので、これをしっかり押さえておけば問題ないかと思います。

また、将来やりたい事=その会社で実現出来る事 とならないと採用されません。例えば、「自分は空飛ぶ車を将来作りたい!」といっても、「いや、うちはそんな事業ありません」となっては終わりなので、将来やりたい事が、本当のその会社で出来るかはよく調査した方がよいですし、面接の中でも聞いた方が良い内容かと思います。

また、会社によりますが、英語での質疑応答は必ず入ってくるという前提で準備しておいた方が良いです。英語で面接を実施する、と事前情報が無かったとしても、(面接は日本語ですと言われていても)今までの私の経験では必ず英語での質問は入ってきます。少なくとも自己PRは必ず英語で言えるようにしておいた方が良いですし、上記の内容も英語で言えるよう準備しておいた方が無難だと思います。

2次面接】

■面接官:人事責任者、部署責任者、シニアマネージャ、ディレクタクラス1~2名(会社により異なるので参考までに)

■内容:会社によって違うと思いますが、英語のプレゼンを要求される場合が多く、プレゼンをして、それに対する質疑応答、というパターンが最も多い印象です。プレゼンは事前に準備し、提出します。内容は基本的には自己PRになるのですが、履歴書に書かれている内容ではなく、もっと掘り下げて説明するよう要求されます。

1次面接で自己PRした内容に対し、自身の責任範囲、スキル、達成した事の掘り下げ、どういった経験を具体的に活かして、何をこれまで達成したのか、その経験を元にこの会社で何を実現したいのか。といった内容が求められます。(1次で記載したことの掘り下げです)

質問に関しては、プレゼン資料の中で深堀した内容に関してさらに深堀された質問になりますが、個人的には、質問がプレゼンの内容にフォーカスするので、何を聞かれるか分からない1次より楽だったという印象があります。

質疑応答で一番多かった質問は、

・経験したプロジェクトの中で、一番苦しかった事と、どうやってそれを乗り越えたか、具体的に説明してください

・履歴書で記載されている成果を出した時に、どのような工夫でそれを達成したのか、具体的に説明してください。

でした。この辺りは日本企業の面接と同じですが、英語での回答を出来る限り準備しておいた方がよいと思います。また、外資系独特の質問として、

・今までビジネスを経験した国の中で最もやりにくかった国とその理由、それをどうやって乗り越えたか教えてください。

と聞かれた質問も印象的です。後は当然のように、

・なぜ、うちの会社に入りたいのか?(他にも同じような企業がある中でなぜうちなのか?)

特にものづくり系の場合は、本国が開発設計をメインにする場合が多い為(会社によります)、深くエンジニアリングをしたい方には不向きな環境の場合もあります。それを踏まえた上で、本当にこの会社で、自分のやりたい事が出来るのか、を一度面接の前に考えて、挑まれるのが良いかと思います。面接でもそれを問われる事が多く、入社前の期待と、入社後のギャップをなくす事を考えられての質問だと思います。

また転職が2回目以上であった場合は、

・1社目から2社目へ転職した理由は?2社目から3社目へ転職した理由は?

と、聞かれる場合もあります。これは、転職の回数が多い事に否定的である、回数が多いと不利である、という意味ではなく、過去の転職理由とその後に進んだ道が今後の自分のありたい姿を達成する為に理にかなった理由になっているか、という観点で見られます。

つまりは、一番上に記載した、

過去の経験⇒②現在の業務と実績⇒③退職理由⇒④志望動機⇒⑤将来やりたい事

の①~③が、複数社経験がある場合はここがループされ、④へ進むという事になりますが、これらの内容が一貫しており、自分のやりたい事、実現したい事を目指して会社を選んでいるかどうか、その考えが会社の目指す方向性と一致しており、WinWinになれるかどうか、WinWinになれれば採用、なれなければ採用は難しい。それを確認する為の質問であると思います。

■おまけ

※私は転職は何度も経験していますが、35歳を超えたあたりから、日本の各企業からは、「なぜ、こんな歳から転職をするのですか?」といった言われ方を何度もされました。

今考えれば、そんな事を言われた会社は入ってからも、良い会社ではなかったし、実際人間性を疑います。絶対にお勧めしません。

逆に外資はダイバーシティが進んでいるため、年齢、性別、国籍に対する質問は一切受けた経験がありません。アメリカの企業では年齢を面接で聞くのはご法度ですね。年齢に関係なく、経験と実績で採用が決まります。

そういった意味で、アメリカ、ヨーロッパ等の海外の会社の方が進んでおり、日本企業の成長が鈍化しているのも納得かなと個人的には思っています。

おわりに

面接が終われば、合格通知を待ち、その後の正式オファーを待つ事になります。合格通知とは、合格、不合格の連絡のみで、まだ、タイトルや給与、その他の情報は一切ない状態です。エージェント情報によると、正式オファーが出た後では給料交渉は出来ない。また、それ以前の面接時にあまり無理な希望を言ってしまうと、合格自体が出来ない。という事で、この合格通知をもらってから、正式オファーまでに間に給与交渉をする事になりますので、ここでしっかり希望年収をエージェントへ伝え、交渉してもらう事になります。

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