私の過去の記事を見て、ここに来てくださった方もいるかと思います。モノづくりエンジニアが年収1000万を得る為にはプロジェクトマネージャになる必要があると、説明させて頂きました。しかしながら、プロジェクトマネージャって何?どうすればなれるの?どんなスキルが必要なの?と疑問を持たれている方も多いと思います。
そんな疑問にお答えいたします。
プロジェクトマネジャのスキルとしては、良く「問題解決スキル」や「意思決定力」といったような事を聞くと思いますが、本サイトでは、私が実際に転職活動をしていた時に目にした、各社が提供している転職時の募集要項に記載のある業務内容から共通の項目を取り上げていきたいと思います。つまり各社が、このスキルがある人材が欲しい。と思っている「絶対に押さえておくべきスキル」を説明していきたいと思います。※もちろん会社ごとに個別の要件はあります。ここでは、各社の募集要項から、出来るだけ共通項として記載されているものをご紹介していきたいと思います。
プロジェクトマネージャに求められる業務内容
- プロジェクト全体の推進と意思決定
- リソースの見積もりをチームビルディング
- 技術仕様の決定と、各技術チームの取りまとめ(メカ、電気、ソフト)
- 顧客とのスケジュール調整
- 試作マイルストーンの決定と、納期の遵守
- プロジェクトコスト(開発費、製品コスト)の管理とバジェットの遵守
- 製品品質の確保
- 社内外に対するレポート作成と報告
- プロジェクトのリスクの見える化と管理
ざっと各企業から出ている募集要項からORをとって記載させて頂きました。基本的にはプロジェクトを予算の中で、期限通りに目標通りの品質のモノを顧客に提供する。という能力が求められます。細かな内容は別の記事で記載していこうと思いますが、基本的な技術力、や組織全体を見る力がないと難しい業務内容になるかと思います。そういった意味で↓の記事の中で記載をした、ステップアップをしていって到達する必要がある内容となります。
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プロジェクトマネージャになる為に必要な経験
- 5年以上のチームマネジメントの経験
- 5年以上のハードウェアもしくはソフトウェア等いづれかの分野の開発リーダー経験
- 該当製品の開発経験及びプロセスの理解
- 品質管理、製造工程の理解
- 社内チーム及び顧客との折衝経験
基本的には、上記「プロジェクトマネージャに求められる業務内容」に必要な経験を求められる事になります。少なくとも5年の経験と言われていますが、5年という事は、製品の企画から量産の立ち上げまで、一通りのプロジェクトの運用経験がある、という事が前提となります。業界にもよりますが、製品の開発は自動車は約4年、FAも約4年、民生は早くて1~2年の周期となります。この辺りの年数より、5年という要求が来ていると思われます。
つまり、プロジェクトを通して、エンジニア及びプロジェクトのマネジメント、開発プロセスの理解、品質確保や製造工程、社内外へのレポートと折衝経験というのが、必要とされる経験となります。
プロジェクトマネージャの業務に要求されるスキル
①ビジネススキル
- 製品戦略を立案し、プロジェクトの採算性を考慮したタスクの整理と人員計画が組める
- 製品コスト戦略を作成し、目標コストの達成ができる。
モノづくりエンジニアに必要なビジネススキルというのは、ビジネスのセンスの事ではなく、製品戦略を立案し、実行に移すための開発費とリソース、製品コストの見積もりをし、計画に盛り込む事と、その計画に基づきプロジェクトを運用し売上を上げる。というスキルになります。
②技術力
- 技術を活かした、機能、性能の具現化方策の立案及びそれに対するリスク分析と対処能力がある
- 商品企画を含む多面的な検討に基づいた方針・方策の決定と実行ができる
モノづくりエンジニアのプロジェクトマネジメントに必要な技術力とは、ソースコードが書ける、回路図が書ける、CADが扱えるという技術ではなく、顧客要求や製品戦略に基づきその技術的解決方法を立案し、具現化する事です。
もちろんそうなる為には下準備として、エンジニアとしての基本的なスキルが必要になります。ここで言う、基本的なスキルとは、上記のような、プログラミングや回路図の作成、筐体設計等のエンジニア力となります。この基本が無くては、顧客要求や製品戦略に基づいたその技術的解決方法を立案する事は難しい為、下のページで記載させて頂いたように、下積みが重要になります。
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③コミュニケーションスキル
- 英語による外国人とのコミュニケーションも含め、関係者、サプライヤとの折衝をリードできる
- チーム内の異なる視点や意見をまとめてプロジェクトをマネジメントできる
- 顧客、ステークホルダー、チーム全体へ、限られた時間の中で完結に説明できる
次は最も誤解を生みやすいスキルである「コミュニケーションスキル」です。これは、みんなで仲良くコミュニケーションが取れる、というスキルではなく(もちろんそのスキルも必要ですが)プロジェクトをリードする為の折衝が出来るという読み替えをしていただいた方が良いかと思います。
国内外のチームに対し、プロジェクトを遂行する為には、プロジェクトのマイルストンに従い、進めていかなければいけません。その中には当然反対意見もでますので、それらをまとめて正しい方向に進めていく力が求められます。また、製品仕様の説明を顧客や上司へ代表して説明をし、納得してもらう力が求められます。これがプロジェクトマネージャに必要なコミュニケーションスキルになります。
英会話については次の記事も参考にしていただけると幸いです。
④チームビルディングのスキル
- エンジニアに対してチームビルディングし、日常業務と部下育成をマネジメントできる
- チームを巻き込みプロジェクトのゴール(マイルストーン)を達成できる
このスキルも重要です。プロジェクトマネージャは一人ではプロジェクトは進められません。チームの中に、ソフト、電気、メカ等の設計ができるエンジニアがいて、設計は彼らに実施してもらう必要があります。それらのチームの力がないとプロジェクトは上手くいきません。
つまりチーム自体の技術力を上げる、モチベーションを上げる事で組織力を上げていく必要があります。その先にプロジェクトのゴールをチーム全体で見て行かなければいけません。
✓まとめ
いかがでしたでしょうか。少し抽象的だったので、良く分かりません。という声が聞こえてきそうですので、別の記事で実例に従い、プロジェクトマネージャの仕事ってどんなものなのかを詳しく説明していきたいと思います。
プロジェクトマネージャに必要な知識は下記の記事にも記載しておりますので、ご参照頂ければと思います。
参考:【募集要項実例】プロジェクトマネージャに絶対必要なスキル教えます。
参考:【7つの習慣】ものづくりエンジニア視点で分かりやすく解説します。
参考:【本当に役立つ】ロジカルシンキング(論理的思考)、問題解決の手法
参考:ものづくりエンジニアの特許出願の流れ。特許を出願してお小遣いを稼ごう。
参考:今更聞けない、アジャイル開発のスクラムの進め方と各プロセスの説明
また、プロジェクトマネージャに求めるスキルとなると、マネジメントに関わるスキルに関する内容が多いですが、モノづくりエンジニアにおいては、これらのマネジメントの土台にはエンジニアのスキルが必ず必要になってきます。こちらも別の記事で書いていきたいと思います。
エンジニアを目指されている方、下記も参考にどうぞ。
参考:収入アップの為の、おすすめプログラミングスクール3社を紹介します
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