ダイソーで販売されていた、550円のブルートゥース ステレオワイヤレスイヤホンを紹介したいと思います。この仕様で550円とは驚きの一言。音や使い勝手も全く問題ありません。一体どのような構造で出来ているのでしょうか?分解して中身を確かめてみたいと思います。
仕様
パッケージ外観写真はこんな感じです。それでは、仕様について解説していきます。
細かな仕様は下のようにパッケージ裏に書かれている様な仕様ですが、気になる連続再生時間や連続待ち受け、充電時間をピックアップするとこんな感じになっています。これだけ持てば1日十分使っても問題ないくらいのバッテリ量だと思います。
項目 | 時間 |
電池持続時間(連続再生時間) | 約7時間 |
連続待ち受け時間 | 約24時間 |
充電時間 | 約2.5時間 |
基本的な仕様は下記。
中身はこんな感じ。ケーブルの質感や、プラスチックの質感は少し安っぽい感じもしますが、個人的には問題ないレベルだと思います。普通に使っていても、500円とは誰も気付かないのではないでしょうか。イヤホンからイヤホンまでのケーブル長さは約22cm。首からかけておくことも出来る長さなので、個人的には、無線の物よりこちらのタイプの方が好きです。
イヤホンの根本に「L」「R」の記載があります。
耳との接触部分のゴムも半透明のさらさら素材ですので、つけた感じも違和感ありません。この部分は外す事も出来ますので、自分の耳に合うように他の材質の物に変える事も可能かと思います。↓は取った後の写真。
付属品として、充電用のUSBケーブルもついています。接続手順等も記載された取説もついていますので、使い方に迷うような事はありません。
使い勝手と音質
それでは気になる使い勝手と音質を見ていきましょう。接続方法は下の通りです。普通のブルートゥース機器と変わりません。
■手順1:ペアリングモードにする(真ん中のボタンを長押しすると、LEDが赤⇔青交互に点灯)
■手順2:スマホ側に「DAISO_BT003」が表示されるのでスマホ上で選択
■手順3:本体のLEDランプが青に点滅し、接続完了
各ボタンの意味は取説に記載
マルチペアリングに対応しており、最大5台までの接続が可能です。5台以上のペアリングをした場合は、古い情報から消去されるようになっています。
■音質
音質は個人個人で感じ方が変わると思いますので、あくまで参考までにという事になりますが、音楽を聴いていても、Youtubeを見ていても、何ら違和感はありません。
特別音質が良いとは言えませんが、特別悪いとも思えないレベルです。
音質が良い物を求める方の場合は満足できないかもしれませんが、聞ければよいという方には、全く違和感なく普通のイヤホンとして活用可能かと思います。
分解レビュー
・ステップ1:開封
ケースに爪がしっかりついていて、開封は苦労します。爪の位置が分からないと開けずらいので、紹介しておきます。開封したパッケージの写真は下。爪が3か所あります。隙間は全くありませんので、この爪の場所を意識して、強く押して開けるのが良いかと思いますが、私は分からずに、破壊してしまいました。開封時は注意しましょう。
これらの爪の位置を外側から場所を推測すると、下の赤丸の位置に該当すると思います。
ケースを開けると、バッテリーが見えます。「3.7V 80mAh 0.296Wh」です。
基板を取り出すと、こんな感じです。それぞれ解説していきたいと思います。
1:メインIC
ICはこれしかついていませんでしたので、このICでブルートゥースの通信とマイク入力、イヤホン出力をしていると思われます。型番は印字が薄く読み取れませんでしたが、ロゴから判断すると、中国の珠海市杰理科技股份有限公司という会社のICだと思われます。
2:振動子 24MHz
この振動子は「1」のメインICを駆動させるための物です。
3:ボタン
プッシュスイッチです。薄型で、ゲーム機のボタンで良く用いられている物に似ています。
4:アンテナパターン
ブルートゥース用のアンテナを銅パターンで作っています。こんな一直線のパターンでも通信できるのですね。知りませんでした。
それでは裏面を見ていきましょう。
5:USBコネクタ
充電用USBコネクタです。通信線は接続されておらず、電源とGNDだけが接続されています。
6:マイク
音声入力用のマイクです
7:電源IC
こちらも印字が薄く型番は読み取れませんでしたが、波形を見る限りだと、LDOではなく、DCDCコンバータだと思われます。発熱を抑える為にこれを選定しているのでしょうか?
8:充電IC
「LTH7」と記載ありました。これは型番で検索すると仕様書が見つけられます。中国製の充電用ICです。
その他
・基板
両面基板が使われており、500円にしては基板や、基板パターンはしっかりしております。「シルク」でシリアルや製造年月日も書かれています。実装機を使っているようで、電子部品はしっかりはんだ付けされている事が分かります。
・ケーブルはんだ付け
スピーカへ延びるケーブルは手ではんだ付けしているっぽいですが、怪しいです。今にもとなりの素子と接触してしまいそう。作業者のレベルは高くなさそうです。
・ケース
最後にケースです。ケースは上カバー、下カバー、ボタン、の3つの部品で構成されています。下の図の赤○で囲ったように、ケースの突起とボタン部分の穴が嵌合できるようになっており、位置決めがしっかりできます。ただし、非常に薄いプラスチックで作られているので、分解している時にちぎれてしまいました。分解される方は注意です。
まとめ
今回ダイソーで販売していた、550円のブルートゥースステレオイヤホンを分解してみました。構造もしっかりしており、ケーブルのはんだ付け部分を除いて、中身もしっかりしています。ケーブルや操作部の質感は若干見劣りする感じはしますが、これが550円で購入できるのは激安だと思います。
動画でも解説していますのでよろしかったらどうぞ。
他ダイソー製の記事もありますので、よろしかったらご覧ください。
参考:ダイソー550円加湿器、どのくらい加湿効果があるか実験してみた。
参考:【レビュー】ダイソー550円 電子メモパッド コスパ凄い!
参考:希少!ダイソー Bluetooth レトロスピーカー 音質、デザインとも◎!
参考:【レビュー】ダイソー550円 Bluetoothスピーカー vs ソニー
参考:【分解レビュー】ダイソー 550円充電式ワイヤレスマウスが凄すぎた!
参考:ダイソーの電池どれが一番買い?パナソニック製エボルタとの寿命比較。
その他DIYに役立つ、抵抗やコンデンサの使い方も記事がありますので、よろしかったらご覧ください。
参考:【超実践編】エンジニアの為の、電子機器で使われる、抵抗器の役割6選
参考:【超実践編】エンジニアの為の、電子機器で使われる、コンデンサの役割6選
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コメント
これの黒を通勤で使ってます。
完全ワイヤレスタイプも持ってますが、やはり落とすのが嫌なのとこれはバッテリー持ちが良さそうなので。音は歩きながらですのでそこそこでいいや、と。
こちらでもある通り音は拘らなければ普通に悪くなく下から上まで出ていますね。市販のイヤーピースに変えればまた良くなりそうですが付属ので満足しています。
バッテリーの持ちはとても良いです。往復一時間で一週間余裕で持ちます。
暇な時に試してみましたが、満充電で自分には少し大きめの音量で8時間でまだいけました。
ワイヤータイプのイヤホンは何時か断線してしまいます。
まだ使えるのに断線したBluetoothイヤホン4個有りますが、大体このタイプはアマゾンでも二千円はするところを1/4程で買えるので大変コスパ良く大満足しています。
この記事の殻割は興味深いです。
こういう細かいチップとかはもう日本は中国に敵いませんね。
それとBluetoothアンテナ真っ直ぐでもいいんだ…ちょっと驚きました。
使いやすそうですね。ほかにも、Bluetoothを使っていますので、大変使いやすいのだと思います。自分も気になりました
コメントありがとうございます。
この製品も使いやすいのですが、使っていると、首の所にかけている紐(コード)が首を回すごとに引っ張られて、イヤホンが耳から取れそうになるので、完全無線タイプ(https://engineering-university.yamasee-otto.com/tws001/)の方をメインに今はつかってます(; ^ ー^)
個人差はあるとおもいますので、あくまで参考までに、よろしくお願いいたします。